オーストラリア産黒トリュフの歴史
1. 導入の始まり(1990年代前半)
- フランス産「ペリゴール・トリュフ(Tuber melanosporum)」の栽培に注目が集まり、オーストラリアでもトリュフの植菌・栽培が始まります。
- 最初にトリュフの植菌苗木が植えられたのは、タスマニア州や西オーストラリア州(マンジマップ周辺)でした。
- 土壌・気候が南フランスと類似していることが、導入の後押しとなりました。
2. 初の収穫(1999年)
- タスマニア州でオーストラリア初の黒トリュフの収穫に成功。
- これは南半球では世界初の成功事例でもありました。
- この成功により、オーストラリアは世界でも数少ない本格的な黒トリュフの生産国として注目され始めます。
3. 栽培拡大と品質の向上(2000年代)
- トリュフ農園がビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州にも広がり始めます。
- 栽培技術がフランスやスペインの専門家と共有され、品質が年々向上。
- 特に「冬に収穫できる黒トリュフ」として、北半球と逆季節の供給が可能なことが、飲食業界にとって大きな価値を持ちます。
4. 国際的な評価と輸出(2010年代〜現在)
- 高品質で香りの強いオーストラリア産黒トリュフは、日本、アメリカ、シンガポール、香港などへの輸出が活発化。
- フランス産やイタリア産に匹敵する品質との評価を受け、ミシュラン星付きレストランでも使用されています。
- 特にタスマニア産やマンジマップ産は、「世界で最も香りが強く持続する」と称されることも。

ティノトリュフが扱うオーストラリア産黒トリュフ
西オーストラリア州の名産地マンジマップ近郊には複数のトリュフ生産者(農家)がおり、弊社では数年前直接訪問し、トリュフ畑や仕分け施設等を見学し、品質的に一番評価できそうなところと契約をしております。

トリュフ農場のトリュフについて
均等に間隔をあけて、コナラやヘーゼルナッツの苗木を植えていきます。
土のph値の管理(少しアルカリ性にする為に砕石を混入)と遠隔操作の放水による水分管理をしっかり行うことで、地中でトリュフの菌糸が成長し、最低6~7年が経過した後、初めてトリュフが収穫されます。
最初は小さな苗木でも、その頃には大きな木に育っています。

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